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西尾幹二先生(番外編)
2024-11-04
西尾幹二先生が11月1日にお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈りいたします。ニーチェの研究などで知られるドイツ文学者であるそうですが、経済評論家の草柳大蔵氏は、政治的論客としての西尾先生の論理回転の早さについて「知的超特急」と形容しているとウィキペディアにも載っていました。碩学(せきがく)であるからこそ、外国人であろうが、誰を前にしても堂々と持論を述べられていました。日本を守りたいという強い思いや熱量に溢れておられました。地政学と世界史の視点から我が国の研究をたゆまずされたという印象です。朝まで生テレビでの論破動画

 
必要なのは軍事力それ自体ではなく、軍事的知能と軍事的意思、そして勇気だと訴えられていました。強い国をつくり、自分たち自身の家族を守り、国を守り、自分たち自身の文明を守って子孫に渡していくことが大事であると。大国の欺瞞(ぎまん)によって、歴史や道徳が操作されており、大国間の戦争が不可能になった代わりに代理戦争が行われて、しかも大国だけが処罰されない。20世紀の戦争の解釈が21世紀の戦争に繋がるとの見解を持たれていました。
 
「危険な人と思われたくないから会社では政治の議論をしない」、「知らん顔しているのが一番賢い」、「誰かがやってくれるだろう」というのは、自分の問題だということに気づいていないのだ、あまりに愚かであると、自分でやろうとしない人は信用できない、と言われています。そして、富める層と貧しい層に激しく分かれ、富める層は外国資本に操られ、貧しい層は日本人自らが移民になって、出稼ぎ労働に出なければならなくなるのではないかと予言されています。
 
2011年の311では、自らの命も犠牲にして避難を放送で呼びかけ続け、多くの人々を救ったり、悲惨な状況下での食料配給でも、足りているのでと他の地域に譲ったりしたのを見て、日本人の本質は変わっていない、と海外の人から言われていたそうです。しかし、最近は見知らぬ人とSNSで繋がり、強盗や殺人までしてしまう事件が多発するようになりました。日本も子どもたちだけで登下校できない国になってしまうのでしょうか。
 
正義感とか道徳観の見本のような大谷選手の存在もあるし、選挙の演説や国民運動に集う群衆をインターネットで見ると、まだ希望があると思います。
 
また、災害に備え、学校等の公衆電話の意義の見直しがされているようで、NTT法廃止で国のNTTの株式が売却される予定でしたが、売却阻止につながるかもしれません。悪いことばかりではないと感じています。来年の戦後80年談話が子どもたちの明るい未来に繋がるものとなることを願ってやみません。
 
西尾幹二先生のお考えの何もかもに賛同できるわけではありませんが、意思を引き継いで真実に基づいた教科書を選択するようにしないといけないと、私は思います。社会情勢にも疎く、ちゃらんぽらんで社会科も大嫌いだった私でも、さすがにこのままではまずいと、数年前から切実に思うようになりました。(し)
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