漫画家の松本零士さんが令和5年2月13日にお亡くなりになったとの報道がありました。

　『宇宙戦艦ヤマト』『銀河鉄道999』などのマンガで宇宙というスケールの大きさに心動かされました。また、それまで明るいことがよいとされ、西洋的美しさばかり注目されていた時代に、切れ長の目で、あごが細く、芯は強いが控え目で、思慮深い、しとやかさがある東洋と西洋の融合を感じさせる女性の絵がとても印象的でした。西洋に傾いた当時の日本人の審美眼の基準を変えたくらいに私は思いました。松本零士さんは大洲で発見された楠本高子さんの写真を見て、メーテルそっくりなのに驚かれたとか。

　ここまでと小学校の壁画は、私も知っていましたが、松本さんが疎開中に通われた新谷小学校に「宇宙ルーム」「銀河ルーム」「ぐんぐん教室」があり、松本さんのイラストが表示に描かれているとは知りませんでした。なんとも羨ましいですね。新谷の土、虫、風景、四季などの自然が作品にも反映されているとお話しされている動画も残されています。緑の文字をクリックしてみてください。壁画には「人は生涯に一度だけ決心しなければならない瞬間がくる。たとえるなら、列車に乗るか乗らないかで運命が変わる。無限大の夢と可能性の中で、子どもたちに、夢という名の列車で、自分の志を果たすために旅に出てほしい」というメッセージが込められ、直筆のサインがされているそうです。子どもたちに残してくださったメッセージと地域への貢献に対する感謝もこめて、ご冥福を心よりお祈りいたします。（し）